あがり症に効くと言われる方法を試したのに変わらなかった理由

深呼吸をした。場数を踏んだ。薬も試した。考え方も変えようとした。

それでも、また同じように緊張してしまう。

「いろんな方法を試したのに、なぜ変わらないんだろう」と思っている方、いませんか?

実は、変わらないのにはちゃんと理由があります。今回は、よく紹介されるアプローチが「何に働きかけているか」を整理しながら、その理由をお話しします。

よく紹介される4つのアプローチ

① 深呼吸・腹式呼吸

緊張したときに深呼吸をすると、副交感神経が優位になって一時的に落ち着きます。効果があるのは本当です。

でも、それは「その瞬間をなんとか乗り切る」ための応急処置です。深呼吸で身体が覚えてしまった緊張の記憶が変わるわけではないので、次に同じ場面が来ると、また同じように反応してしまいます。

② 場数を踏む・慣れる

「経験を重ねれば慣れる」という考え方です。ある程度の場数で楽になる人もいます。

ただ、身体に強い緊張の記憶が残っている場合は逆効果になることがあります。強い緊張や恐怖を感じたまま繰り返すと、「この状況は危険だ」という信号が身体にさらに刻み込まれてしまうからです。

「何度やっても慣れない」どころか「以前より緊張が強くなった気がする」という方は、このメカニズムが関係しているかもしれません。

③ 薬(抗不安薬・βブロッカーなど)

脳内の神経伝達物質や自律神経に働きかけることで、緊張症状を薬理的に抑えます。症状が強くて日常生活が辛いときに「まず落ち着ける状態を作る」ためには有効です。

ただ、薬は身体が覚えてしまった記憶には働きかけません。薬が切れると記憶はそのまま残っているので、同じ状況で同じ反応が戻ってきやすくなってしまいます。

④ 認知行動療法(CBT)・考え方を変える

「緊張するのは自分だけじゃない」「少しくらい失敗しても大丈夫」——こうした考え方を練習して、不安への反応を和らげようとするアプローチです。

でも、「頭ではわかった。でも身体はまだ反応してしまう」という状態になることがありませんか?

それは当然で、感情や緊張反応を生み出しているのは思考ではなく、身体が覚えてしまった記憶だからです。考え方をいくら変えても、その記憶が残っているかぎり、同じ場面でまた同じ反応が出てきます。

4つのアプローチに共通していること

整理すると、こうなります。

・深呼吸 → その瞬間の自律神経を整える(記憶には届かない)
・場数 → 経験を積み重ねて脳を更新する(記憶が強すぎると機能しない)
・薬 → 症状を薬理的に抑える(記憶には届かない)
・CBT → 思考パターンを変える(記憶には届かない)

どれも有効な場面はあります。でも、どれも身体が覚えてしまった緊張の記憶そのものには、直接届いていないんです。

「色々試したのに変わらなかった」のは、あなたの努力が足りなかったからではありません。アプローチが、記憶にたどり着いていなかったからです。

変わらない本当の理由——身体に残った記憶

あがり症が繰り返される仕組みをもう少し詳しく説明しますね。

過去に人前で強い緊張や恐怖を体験したとき、そのときの身体の反応(心臓のドキドキ、胸の締めつけ、胃のざわつき)が、記憶として身体に刻み込まれます。

そして「人前で話す」という状況が来るたびに、脳はその記憶を参照して身体に警戒信号を送ります。「この状況は以前に危険だったはずだ」と判断するからです。

意識では「落ち着こう」と思っていても、身体はすでに緊張モードに入っている。これが繰り返されているんです。

感情や緊張反応を処理している脳の部位(扁桃体)は、論理や言語とは別のルートで動いています。「大丈夫だ」と頭で理解しても、扁桃体はその論理を受け取りにくい。だから、思考で働きかけるアプローチには限界があります。

扁桃体の仕組みについてはこちらの記事、あがり症が変わらない理由についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。

身体の記憶に直接働きかけるとどうなるか

変わるために必要なのは、身体に残った記憶への直接的な働きかけです。

EmRes(エムレス)では、緊張反応を生み出している身体の感覚——心臓のドキドキ、胸の締めつけ、胃のざわつき——に意識を向けることで、その記憶を解除していきます。

やることは「抑える」でも「消す」でもありません。身体に現れている感覚を、ただそこにあるものとして感じる。それだけです。

すると身体の感覚がゆっくりと変化して、同じ状況でも以前ほど強く反応しなくなっていきます。

緊張をコントロールしようとするのではなく、そもそも強く反応しない身体になる。それがエムレスの目指すところです。

まとめ

あがり症に効くと言われる方法を試しても変わらなかったのは、どのアプローチも「身体が覚えてしまった記憶」には直接届いていなかったからです。

呼吸法は応急処置として役立ちます。薬は症状が強いときの助けになります。CBTは思考の整理に使えます。でも、それだけでは根本の記憶は変わりません。

根本から変わるためには、身体への働きかけが必要ですよ。


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樋渡 旭(Hiwatari Akira)
EHI認定エムレス(EmRes®)インストラクター/施術士
現役パーソナルトレーナー。「身体と感情の両方を扱える専門家」として、パニック障害・不安障害・HSPによる生きづらさなど300名以上のサポートを行う。
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