アンガーマネジメントとエムレスの違い

「アンガーマネジメントとエムレスって何が違うんですか?」

という質問をインスタグラムでいただいたので、それに答えていきたいと思います。

結論から言うと、両者は全く違うアプローチです。

ですが、どちらも、


「怒りたくないのに怒ってしまう」
「イライラしてしまう自分をなんとか変えたい」


と思っている方が興味を持つものだと思います。(エムレスの場合は怒りだけではありませんが)

医療で例えると分かりやすい

分かりやすく医療で例えてみます。

頭痛がする時に痛み止めを飲むということはよくありますよね。

そうするとその痛みはだんだん和らいできます。

でも、その頭痛の原因が例えば姿勢が悪いことから血流が悪くなって頭痛につながっているとしたら、痛みはおそらく繰り返してしまいます。

アンガーマネジメントは、痛み止めのようなものです。

怒りが湧いた時にどうしたらいいかという対処法を学んでいます。

アンガーマネジメントは広く取り入れられているので、怒りをうまくコントロールできるようになって、それで多くの人たちが救われていることも事実です。

一方でエムレスは、根本的な治療に近いと言えます。

何かの状況に対して自分が怒る、イライラするというのは、脳がその状況に対してストレスを感じているということです。

ストレスを感じているから身体を反応させて、そのストレスに対処しようとしているわけです。

そもそも身体が反応しなければ、感情にはつながりません。

エムレスでやっていることは、感情をコントロールするのではなくて、今まで自分が嫌だな、ストレスだなって感じる状況に対して、身体が反応しなくなるというアプローチをしています。

そうすると、脳は今までストレスを感じていた状況に対して、安全だということを理解できるようになります。

アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントは、怒りという感情をマネジメント(管理)する方法です。

怒りが沸いた時に、どうやってその怒りをコントロールするかということに焦点を当てています。

代表的なのが、怒りが湧いた時に6秒待つというやり方です。

今までだったらすぐにその怒りを表現してしまっていたのを、6秒待つことで少し冷静になることができる。

そうやって怒りをうまくコントロールできるようになっていくということを目的としていますよね。

他にも、

・深呼吸をする
・その場を離れる
・怒りの点数をつけて客観視する

など、怒りが沸いた後にどう対処するかを学びます。

つまり、感情が湧いた「後」にどうするか?という対処法です。

これはこれで、怒りに任せて行動してしまうことを防ぐという意味ではとても有効です。

でも、ここが重要なのですが、次に同じような状況になった時にまた怒りを感じてしまうかもしれません。

そしてまた6秒待つ。また深呼吸をする。

この繰り返しです。

これを一生やり続けなければいけません。

エムレスとは

エムレスは全く違うアプローチです。

怒りが湧いた後にどうするかということではなくて、そもそも今までだったらイライラしやすい状況になった時に、身体が反応しないようにしましょうということをしています。

自分がイライラしやすい状況というのは、パターンでほとんど決まっています。

例えば子供が言うことを聞かなくてイライラするとか、旦那が自分の話を聞いてくれなくてイライラするとか。

そういった時に身体が反応するからイライラしてしまいます。

同じ状況だったとしても、身体が反応しなければ、イライラすることができません。

何度も言いますが、感情はコントロールできません。

感情は特定の状況に身体が反応することで自動的に沸き起こります。

子供が言うことを聞かないという状況になると、頭に血が昇り、その結果イライラします。

身体が反応してしまったら、このように感情は自動的に出てきます。

これをその場で感情が出ないようにコントロールしようとするのは無理です。

これは感情を抑えるのとはまた違います。

エムレスでやっていることは、今まで自分が嫌だなって感じた状況に対して、身体が反応しなくなるようなことをしているんですね。

なので、そもそも怒りを感じにくくなるということをしています。

決定的な違い

アンガーマネジメントは、怒った後にどう対処するか。

エムレスは、そもそも怒らないような身体を作っていく。

なので、アンガーマネジメント、エムレスどっちが良いっていうわけではなくて、怒りが湧いた時にどうコントロールするかがアンガーマネジメントで、今までだったらイライラしやすい状況に対して、イライラしにくくしていくのがエムレスだと思ってください。

具体例で比較

例えば、子供が朝なかなか起きてこなくてイライラするという人がいたとします。

アンガーマネジメントのアプローチ:

子供が起きてこない→イライラする→6秒待つ→深呼吸する→冷静に起こす

次の日も同じ。

子供が起きてこない→イライラする→6秒待つ→深呼吸する→冷静に起こす

これを何度も繰り返していくうちに、イライラしなくなるということもあると思います。

エムレスのアプローチ:

子供が起きてこない→イライラする→身体の反応(頭に血が昇る感じ等)に意識を向ける→身体の反応が落ち着く

そうすると、次の日には、

子供が起きてこない→身体が反応しない→イライラしない→普通に起こす

もうイライラすることがないので、マネジメントする必要もありません。

アンガーマネジメントが悪いわけではない

誤解しないでほしいのですが、アンガーマネジメントが悪いと言っているわけではありません。

怒りに任せて行動してしまうことを防ぐという意味では有効です。

ただ、根本的な解決にはなっていないということです。

毎回マネジメントし続けるのと、そもそも怒りが沸かなくなるのと、どちらがいいですか?

僕だったら後者を選びます。

実際、エムレスのセッションを受けた方からは、

「今までずっとイライラしていたのに、同じ状況でもイライラしなくなりました」

という声をいただいています。

まとめ

アンガーマネジメント(痛み止め):

  • 怒りが湧いた後にどう対処するか
  • 何度もやる必要がある
  • 感情をコントロールする

エムレス(根本治療):

  • そもそも怒らないような体を作る
  • 一度変われば繰り返さない
  • 体が反応しないようにする

どちらを選ぶかはあなた次第です。

イライラしないような自分になりたいという方は、ぜひエムレスのセッション、もしくはエムレスセルフセミナーを受けてみてください。

感情的なストレスでお悩みの方は、お気軽にお問合せからご相談くださいね。

20分の無料カウンセリングも受付中です。

YouTubeにこの話をした動画がありますので、よろしければご覧ください。

アンガーマネジメントとエムレスの違い①

アンガーマネジメントとエムレスの違い②

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